2018年11月25日

11月10日 JAZZ JACK DAY!振り返りレポート

「かわさきジャズ2018」地域連携プログラムの一環として11月10日に開催された「JAZZ JACK DAY!」。ライブハウスや屋外ステージ、ストリートなど、バラエティ豊かな9会場で、同時多発的にジャズライブが行われました。

川崎駅の改札を出て、東口側のエレベーターを降りると、すでにジャズの音色が…

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会場1「川崎駅東口駅前広場」。こちらでは、ライブハウス「八泉セルビアンナイト プレゼンツ スペシャル ジャズライブ」がおこなわれ、スタンダードから和太鼓まで幅広いジャンルを網羅したステージが行われました。

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一方、駅直結の通路からミューザ川崎方面へと進むと、会場2「ミューザ川崎ゲートプラザ」に到着。

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普段からフリーライブがおこなわれているこちらでは、公募で集まったミュージシャン8組が集結。熱いライブを繰り広げてくれました!

また、会場3「ラ チッタデッラ」では「JAZZ ENTRATA」と題し、10日&11日と2日間にわたり、2つのステージでライブサーキットを展開。

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最新ジャズシーンを賑わす話題のアーティストも多数出演!なんとも豪華なフリーライブということで、2日間、つねに多くのギャラリーで賑わっていました。

そのほか、3つのストリート=「銀柳街」「銀座街」「いさご通り」と、3つの屋内会場=「Public House ぴあにしも」「ON THE MARKS」「unico」の計9会場でおこなわれた「JAZZ JACK DAY!」。これだけでも見所十分なのですが、実はもう1つの目玉企画がありました。

 それが、ラ チッタデッラの中央広場を起点に銀柳街〜銀座街にわたっておこなわれた「パレード」です。出演はオルケスタ・レグルスと大西学園中高等学校吹奏楽部。

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「かわさきジャズ2018」の本公演にも出演したオルケスタ・レグルスによるパレードは、飛び入りOK!ラテンの明るく陽気なノリで、子供から大人まで大盛り上がり。手作りの楽器を鳴らしながら歩く子供たちもとっても楽しそう!

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一方、大西学園中高等学校吹奏楽部によるパレードは迫力満点。演奏されたのが誰もが知る名曲ばかりだったこともあり、思わず足を止める買い物客多数。

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 今や“日本一のハロウィンイベント”として、全国区の知名度を誇る「かわさきハロウィン」から2週間後のこの日、仮装とは対照的な「ジャズ」に染まった川崎駅周辺。この振れ幅こそが、川崎というまちの魅力なのでは。

心と耳の準備をして、じっくりとジャズを楽しむのも素敵ですが、街の喧噪の中から聴こえてくるジャズの音色もまた、心躍るものです。そんなシチュエーションを演出してくれた「JAZZ JACK DAY!」。聴こえてくる音楽に耳を澄ませるもよし、地図を片手に全会場を制覇するもよし、パレードに参加するもよし…思い思いの自由なスタイルでジャズを堪能できる1日となりました。
posted by かわさきジャズ at 16:00| Comment(0) | 日記

2017年11月13日

【ライブレポート】Jazz Bar 渡辺香津美 A Night With Strings@新百合トウェンティワンホール

 いよいよスタートした【かわさきジャズ2017】。10日間にわたっておこなわれる同フェス2日目となる11月11日、新百合トウェンティワンホールにてギタリスト、渡辺香津美によるコンサート【Jazz Bar 渡辺香津美 A Night With Strings】がおこなわれました。

 すでに【かわさきジャズ】の名物企画となっているトウェンティワンの“Jazz Bar”公演。ジャズクラブさながらお酒や軽食とともにコンサートを鑑賞できるスタイルは、ゆったりと音楽を楽しみたい大人たちにぴったりです。さらに、この日のショーは2部構成で、前半はソロ・セット、後半はストリングス・クインテット(弦楽五重奏)を迎えての特別編成で日本を代表する名ギタリスト渡辺香津美の演奏を堪能できる、まさに“フェスティバル”にふさわしい贅沢な内容となりました。

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 前半のオープニングを飾ったのは、ジャズのスタンダード曲「セント・トーマス」。以降、アコースティック/エレキギターを楽曲ごとに使い分けながら、ヴァーチュオーゾ・スタイル(ギター1本で伴奏とメロディを弾く)であらゆるジャンルの楽曲を自在に演じます。弾むように、ときに歌うように、叫ぶように奏でられるドラマチックなギターの音色。ソロ・セットとは思えない圧倒的な存在感と迫力にぐんぐん引き込まれてしまいます。

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 ソロ・セットでは、自身の楽曲のほか今年2月に逝去したラリー・コリエルの「ジンバブエ」やマイルス・デイヴィス「マイルストーンズ」など、かねてからレパートリーとなっている楽曲が披露されました。ビートルズの「カム・トゥゲザー」では、ジョン・レノンさながらの“シャウト”で会場を沸かせる一幕も。

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 そして、ストリングス・クインテットとともに再びオンステージした後半は10月にリリースされたばかりのニュー・アルバム『トーキョー・ワンダラー』に収録された珠玉の名曲を惜しみなく披露。同作のレコーディングにも参加した精鋭メンバーによって奏でられる芳醇なストリングス・サウンドの上で、七色に変化するギターの音色に観客も思わずうっとり。

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ジャズ・フュージョンの金字塔「スペイン」からポップ・ソング「君の瞳に恋してる」、サンタナ「哀愁のヨーロッパ」、そしてアンコールのビートルズ「ホワイル・マイ・ギター・ジェントリー・ウィープス」まで、渡辺の卓越したテクニックと音楽センスに裏付けられたアレンジによって華やかに彩られた名曲に存分に酔いしれる一夜となりました。

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photo:Takehiko Tokiwa

◎公演情報
かわさきジャズ2017
【Jazz Bar 渡辺香津美 A Night With Strings】
日時:2017年11月11日(土)
会場:新百合トウェンティワンホール

<Set List>
M1. St.Thomas
M2. Zimbabwe
M3. Stella by Starlight
M4. May One and Only Love
M5. Soleil
M6. Come Together
M7. Milestones
-Intermission-
M8. My Favorite Things
M9. Spain
M10. HABANA
M11. 哀愁のヨーロッパ
M12. Flamenco Red
M13. 君の瞳に恋してる
M14. これからの人生
M15. Birdland

EC1. While My Guitar Gently Weeps
posted by かわさきジャズ at 17:39| Comment(0) | 日記

2017年10月28日

【かわさきジャズアカデミー】第5回レポート!ピアニスト・作曲家 前田憲男さん

9月にスタートした全5回のジャズアカデミーもいよいよ最終回。

この日の講師は数々の人気TV番組の音楽を手がけたことでも知られる巨匠、前田憲男さん。

テーマはズバリ「音楽の疑問にすべて答える80分」!!

盛大な拍手で迎えられた巨匠。約5分間のピアノ生演奏を終え「会場が昭和のムードに包まれていて安心した。今日は2時間も話をするというキツイ労働条件ですが、頑張ります。」と、あいさつ代わりのジョークで会場を和ませる前田先生。

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この日の講義は、事前に募集した受講生からの質問に前田先生が次々と答えていくスタイル。御歳82歳、半世紀以上にわたり日本の音楽・芸能界とともに歩んできた巨匠ならではの名言・格言はもちろん、ウィットに富んだジョークやおちゃめな発言も多数飛び出しました。

というわけで、前田先生による名回答を一挙掲載!

Q1. ジャズ演奏でやってはいけないことは?
A.「でしゃばらないこと。」

ジャズに限らず、音楽において人と違うことをやる=オリジナリティは必要だが、全体のバランスを崩してはいけない。目立ちたがり屋になってはダメなんだ。

Q2. ビッグ・バンドが衰退した理由は?
A.「キャバレーの衰退によりビッグ・バンドは演奏の場を失った。」

かつてビッグ・バンドの演奏の場といえばキャバレーだった。キャバレーが衰退し、ビッグ・バンドは定期的に演奏する場を失ってしまった。その結果、バンド経営は厳しい状況となり、日本の多くのビッグ・バンドは解散を強いられたんだ。

Q3. ビッグ・バンドの生演奏は現在どこに行けば聴ける?
A.「ぜひ学生のライブを観てほしい!」

日本の学生ビッグ・バンドは今、ジャズの本場アメリカの学生たちも驚くほどにレベルが高い。私が審査員を務めている【YAMANO BIG BAND JAZZ CONTEST】に、ぜひとも学生の演奏を聴きにきて欲しい。絶対に損はさせない!

Q4. ピアノ(鍵盤)の並びは「ハ長調偏重」では?並びが変われば新たな音楽が生まれるのではないか。
A.「楽器の構造は音楽に影響しない。音楽は人の頭の中から生まれるものだ。」

楽器は演奏をしやすいように、ある程度構造が統一されている必要がある。たとえ楽器の構造が変わったとしても、音楽そのものへの影響はないだろう。なぜなら、音楽というのは楽器からではなく、人の頭の中から生まれてくるものだから。

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Q5. 現在の音楽シーンをどう思う?ビジュアル重視で音楽が後回しになっているでは?
A.「嘆かわしいと見るか、時代の変化だと受け流すかは自分次第。」

「グループがダンスをしながら歌う」ことが主流となった今、たしかにメロディーが後回しにされている部分はあるだろう。ダンスも今や必修科目だ。変化を嘆かわしいと見るかどうかは自分次第だが、あまりこだわりを持ちすぎない方がいい。どうでもいい問題だ。

Q6.「名演」と「たいしたことない演奏」の違いを説明して!
A. 「同業者批判は御免!自分で解決してください。」

良いか悪いかは聴き手それぞれが決めるもの。他人が決める問題ではない。固い卵焼きが好きならそれを食べればいいんだ。要は個人の好みの問題。他人の意見は「参考」程度でいい。最終判断は自分自身、自分で解決してください。

Q7. 何をもって「ジャズ」と呼ぶ?その定義とは?
A. 「レコード屋に行けばいい。ジャズの棚に並んでいればそれはジャズだ。」

ジャンルなんてその程度のもので、気にする必要はないし、絶対に社会問題にならない。自分が好きなものを好きなように聴けばいいんだ。

Q8. シンコペーションの定義とは?
A. 「ネットを活用してください!5分くらい見ていれば分かるはずだ。」

…と言いつつ、「シンコペーテッド・クロック」や「茶色の小瓶」などの楽曲を聴きながら
、ホワイトボードを使って丁寧に解説してくださいました。

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Q9. アドリブ上達のコツは?
A.「徹底的にマネをすること。ご努力いただきたい!」

まずは「上達したい」という意欲を持続すること。そして、目標とするプレーヤーのアドリブを徹底的に真似る。そして、そのメロディーを半音ずつあげて演奏していく。すべてのキーでの演奏をマスターできれば、アドリブも出来るようになってくるだろう。理論からアドリブは出てこない。努力あるのみ。

Q10. 難解なアドリブを理解する/楽しむには?
A.「無理して聴かなくていい!楽しいと思えるものを聴けばいい。」


Q11.アドリブに楽譜はあるの?
A.「ある。自由にやっていると思ったらそれは大間違い!」

メモ帳程度の決まり事はあるんだ。

Q12.「良いソロと良くないソロの違いは?」
A.「良いか悪いか、自分が聴いてどう感じたか。それしかない。」


Q13. コード進行の記憶法は?
A.「ネットで調べる。それが一番手っ取り早い!」


Q14. 移調のコツを教えて欲しい!
A. 「それはプロでも難しいこと。一生懸命勉強するしかない。」

曲を覚えるとき、そのコードが何番目に来るものかを覚えておく。一生懸命勉強するように!2年くらいはかかると思うが…

Q15. フリージャズのプレーヤーは、みなスタンダードも演奏できる?
A.「いい質問だ。できる人とできない人、両方いる。」

フリージャズに基本は必要ないが、「自由」を求めてスタンダードからフリージャズの世界に飛び込むミュージシャンは多い。彼らはもちろんスタンダード演奏もできる。たとえば山下洋輔や佐藤允彦など。あとは自分で探してください!

Q16. ジャズで使用する楽器、着用する衣装などに決まりはあるの?
A.「ない。」

決まりはないが、ご存知のとおり「よく使われる楽器」というものはある。服装も自由だがスーツやタキシードなど、TPOをわきまえた服装をしている。帽子やメガネは目立ちたければ着ければいい。

Q17. ジャズは小さな子供でも分かる?何歳から?
A.「子供でも分かる。」

私は物心ついたときからジャズ・スタンダードの「煙が目にしみる」を知っていた。5歳の頃だった。それ以前の記憶はないが、もっと前から聴いていたかもしれない。

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Q18. ジャズだけでなく、クラシックの話も聞かせて!
A.「私の原点はベートーヴェン「ムーンライト(月光)ソナタ」だ。」

両親が音楽教師であり、幼い頃からピアノは遊び道具だった。父親の膝の上でたくさん聴いた「ムーンライトソナタ」は私の作曲の原点。楽曲構成のサンプルとしてとても秀逸なんだ。また、ショパンの「英雄ポロネーズ」は、高校時代の私に大きな衝撃を与えた楽曲だ。

Q19. どうやって独学でピアノをマスターしたの?
A.「覚えていないが、小さい頃から抜群に上手かった。」

どうやって練習したかは覚えていないが、両親にうるさく教えられなかったことが逆に良かったのだろう。

Q20. ピアノ選びについて。どのメーカーのピアノがいい?
A.「それは言えない!!」

会場・現場に用意されているピアノはスタインウェイであることが多く、一番弾く機会が多い。どのメーカーのピアノであれ、いつもきちんと調律された最高の状態で弾かせてもらっているが、実際、頭の中では「このメーカーのピアノに当たりませんように…」というのはある。もちろん、ここでは発表しない!

と、質問はここまで。

残り時間が10分となったところで最後のお楽しみ、ミニ・コンサートへ。「リクエストを受け付けるよ!」とのお言葉により、受講生から飛び出した「ブルースのコード」「サテン・ドール」と2つのテーマを交えての即興演奏。流麗なピアノの音色が広がると、会場はコンサートホールに一変。

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今回もあっという間の2時間!巨匠ならではの説得力あふれる言葉でたくさんの疑問に回答してくださった前田先生。この日の講義の中で何度も飛び出したのは「自分が好きな音楽を自由に聴けばいい。」というお言葉でした。私たちは、ついついジャズを難しく考えてしまいがちですが、実はそれこそが「ジャズの一番の楽しみ方」なのかもしれませんね。

前田憲男さんは11月10日、新百合トウェンティワンホールにて【かわさきジャズ2017】のオープニングを飾ります。⇒公演詳細はこちら

【かわさきジャズ2017】開幕までいよいよ2週間を切りました!川崎の街がジャズで溢れる10日間。今年はジャズはもちろん、ソウルやラテン・ミュージック、ポップスなどより幅広いジャンルのアーティストが日夜ステージを彩ります。【かわさきジャズ2017】が、みなさんにとって「好きな音楽を自由に聴く」場になることをスタッフ一同願っています!

ぜひ、会場に足を運んで生(ライブ)ならではの醍醐味を体感してください。
posted by かわさきジャズ at 12:14| Comment(1) | 日記